嘘だよ/貴方の心臓が欲しい
G1アイアンハイド
アイアンハイドの心臓が欲しい、と言葉にしたらぎょっとした表情をしてこちらを振り返った。
「なんて、嘘だよ」
「全く、笑えない冗談だ。心臓なんて欲しがるなんて、どうかしちまったのかと」
正確に言うと、おれに心臓はないけどな。なんて、アイアンハイドが笑う。
ほんと、どうかしてるよね。畳む
SS置き場 Xに投下してる習作SS置き場です
2023年11月5日(日) 13:31:56
もしもし/ただの友達は、こんなこと、しない
G1ストリーク
その場所に収まっているのが落ち着かなくて身じろぎするたびに、ストリークの腕が私の腰に巻きついていることを実感してさらに居心地が悪くなる。悪い、というより恥ずかしい。ストリークの中にすっぽりと収まるように座る。背後ではストリークが機嫌よくしている。時折、彼の指が私の頬や顎に触れる。その触れ方が何というか、優しすぎてそわそわする。
「もしもし、ストリークさん? ……この体勢恥ずかしいんですけど」
「ええ、そうか? 俺たち友達だろ? なら恥ずかしがることないさ、なぁ?」
そうだろ? と念押しするようにストリークは私の顔を覗き込んで頬を触れた。友達はそんないやらしい触り方するだろうか。畳む
G1ストリーク
その場所に収まっているのが落ち着かなくて身じろぎするたびに、ストリークの腕が私の腰に巻きついていることを実感してさらに居心地が悪くなる。悪い、というより恥ずかしい。ストリークの中にすっぽりと収まるように座る。背後ではストリークが機嫌よくしている。時折、彼の指が私の頬や顎に触れる。その触れ方が何というか、優しすぎてそわそわする。
「もしもし、ストリークさん? ……この体勢恥ずかしいんですけど」
「ええ、そうか? 俺たち友達だろ? なら恥ずかしがることないさ、なぁ?」
そうだろ? と念押しするようにストリークは私の顔を覗き込んで頬を触れた。友達はそんないやらしい触り方するだろうか。畳む
2023年11月5日(日) 13:31:05
見下ろす/幸せを、(と祈るだけならば)
G1プロール
彼女は随分と体が小さい。彼女の頭ばかり見ていて、目線が合わさることは滅多にない。目が合わないことをいいことに、姿を盗み見る。彼女はよく笑い、はしゃぎ、話すために声を震わせる。それが決して自分に向けたものではなくても、そうせずにはいられない。
彼女の髪が揺れて、二つの目がこちらを見上げた。その瞬間、バチリと体の回路がショートしたような感覚がする。
「プロール? どうかしましたか?」
「いや、気にしないでくれ。何でもないんだ」
そう、何でもないのだ。これは何でもないと、自分に言い聞かせる。畳む
G1プロール
彼女は随分と体が小さい。彼女の頭ばかり見ていて、目線が合わさることは滅多にない。目が合わないことをいいことに、姿を盗み見る。彼女はよく笑い、はしゃぎ、話すために声を震わせる。それが決して自分に向けたものではなくても、そうせずにはいられない。
彼女の髪が揺れて、二つの目がこちらを見上げた。その瞬間、バチリと体の回路がショートしたような感覚がする。
「プロール? どうかしましたか?」
「いや、気にしないでくれ。何でもないんだ」
そう、何でもないのだ。これは何でもないと、自分に言い聞かせる。畳む
2023年11月5日(日) 13:28:54
私が宝石になったら
primeラチェット
「ラチェット、いいものあげる」
ころんと手のひらに乗せられたのは、小さな小さな貝だった。しかし、知っている貝の素材ではない。滑らかな光沢のある美しい石だ。
「これは?」
「オパールって言って、骨や貝が長い時間を経てそうやって宝石になるの。もしかしたら人間もそうなるかもしれないなって思ったら面白いでしょう?」
すぐに言葉が出なかった。縁起でもないことを、と言いたかったが、彼女はなぜか微笑んでいた。なぜ、そんなにも幸せそうに笑うのだ。
「私が死んだら、オパールになるかもしれないね。そうしたら、その石をラチェットにあげる」
私の中のスパークが締め付けられるような心地がした。彼女が死んだ後、自分のものになるという事に強く引き寄せられる思いがした。畳む
primeラチェット
「ラチェット、いいものあげる」
ころんと手のひらに乗せられたのは、小さな小さな貝だった。しかし、知っている貝の素材ではない。滑らかな光沢のある美しい石だ。
「これは?」
「オパールって言って、骨や貝が長い時間を経てそうやって宝石になるの。もしかしたら人間もそうなるかもしれないなって思ったら面白いでしょう?」
すぐに言葉が出なかった。縁起でもないことを、と言いたかったが、彼女はなぜか微笑んでいた。なぜ、そんなにも幸せそうに笑うのだ。
「私が死んだら、オパールになるかもしれないね。そうしたら、その石をラチェットにあげる」
私の中のスパークが締め付けられるような心地がした。彼女が死んだ後、自分のものになるという事に強く引き寄せられる思いがした。畳む
2023年11月5日(日) 13:28:14
溜息/全部全部、君のせい
覚醒ミラージュ
溢れそうな気持ちが空気になって、口から吐き出される。それをミラージュに目ざとく見られてしまった。
「どうしたの、そんなため息ついて。幸せが逃げるぜ?」
「どうもしないよ」
無愛想に答えても、ミラージュは機嫌がいい。理由は私がここにいるからだと理由が分かる。ミラージュは私に好意を示してくれる。未だ、その気持ちに答えることはできないでいる。その中途半端な彼への想いが原因で、心が乱れる。
ミラージュと同じ気持ちを彼に告げたらこの乱れは消えてしまうだろうか。畳む
覚醒ミラージュ
溢れそうな気持ちが空気になって、口から吐き出される。それをミラージュに目ざとく見られてしまった。
「どうしたの、そんなため息ついて。幸せが逃げるぜ?」
「どうもしないよ」
無愛想に答えても、ミラージュは機嫌がいい。理由は私がここにいるからだと理由が分かる。ミラージュは私に好意を示してくれる。未だ、その気持ちに答えることはできないでいる。その中途半端な彼への想いが原因で、心が乱れる。
ミラージュと同じ気持ちを彼に告げたらこの乱れは消えてしまうだろうか。畳む
2023年11月5日(日) 13:27:09
優越感/いやお前が言うな
primeノックアウト
ディセプティコンとかいうロボット軍団に捕まり、このノックアウトとか言うキザったらしいナルシストのロボットにこき使われるようになってどれくらい経っただろう。反抗すれば酷い目に遭うのはよく知っているのでもう諦めた。
「やっと素直になりましたね」
ノックアウトのその鋭利に尖った指が顎下を引っ掻く。胡乱気に見上げれば、何を勘違いしたのか満足そうに笑う。
「これからも仲良くしましょうね、私たち気が合いそうです」
いや、お前が言うなという言葉の代わりに小さな舌打ちが出た。畳む
primeノックアウト
ディセプティコンとかいうロボット軍団に捕まり、このノックアウトとか言うキザったらしいナルシストのロボットにこき使われるようになってどれくらい経っただろう。反抗すれば酷い目に遭うのはよく知っているのでもう諦めた。
「やっと素直になりましたね」
ノックアウトのその鋭利に尖った指が顎下を引っ掻く。胡乱気に見上げれば、何を勘違いしたのか満足そうに笑う。
「これからも仲良くしましょうね、私たち気が合いそうです」
いや、お前が言うなという言葉の代わりに小さな舌打ちが出た。畳む
2023年11月5日(日) 13:26:24
目を覚まして/名前を呼んで
覚醒ミラージュ
助手席からは静かな寝息が聞こえる。アパートの方への道をもう一本逸らして正反対の方へ走る。もう少し、彼女をオレの中に留めていたくて、起こすのが名残惜しくて夜の街を走り続ける。こんなに穏やかな夜もたまにはいい。
ただ、少し退屈だ。早く目を覚まして、オレの名前を呼んでくれないかとも思う。
まだ共にいたい。でも、彼女が目を覚ませば今日はさよならになるから、もう少しこのままでいたい。畳む
覚醒ミラージュ
助手席からは静かな寝息が聞こえる。アパートの方への道をもう一本逸らして正反対の方へ走る。もう少し、彼女をオレの中に留めていたくて、起こすのが名残惜しくて夜の街を走り続ける。こんなに穏やかな夜もたまにはいい。
ただ、少し退屈だ。早く目を覚まして、オレの名前を呼んでくれないかとも思う。
まだ共にいたい。でも、彼女が目を覚ませば今日はさよならになるから、もう少しこのままでいたい。畳む
2023年11月5日(日) 13:24:19
夕焼け/嘘吐き、どの子?
実写オプティマス
綺麗なものを見ると、好きな人に教えたくなる。オプティマスの助手席から見える山向こうを赤く染め上げる夕焼けを見てそれを言いたくなる。
「ねぇ、あっちの山、真っ赤ですごく綺麗」
地球にやってきたばかりのオプティマスに少しでも好きになってほしくて、地球のいいところをできるだけ言うようにしている。
「ああ、この星は美しいもので溢れているな」
「まだたくさんあるよ。また一緒に見に行こう」
「そうだな。……楽しみにしていよう」
そうオプティマスと約束した。畳む
実写オプティマス
綺麗なものを見ると、好きな人に教えたくなる。オプティマスの助手席から見える山向こうを赤く染め上げる夕焼けを見てそれを言いたくなる。
「ねぇ、あっちの山、真っ赤ですごく綺麗」
地球にやってきたばかりのオプティマスに少しでも好きになってほしくて、地球のいいところをできるだけ言うようにしている。
「ああ、この星は美しいもので溢れているな」
「まだたくさんあるよ。また一緒に見に行こう」
「そうだな。……楽しみにしていよう」
そうオプティマスと約束した。畳む
2023年11月5日(日) 13:21:04
鳴り響く/だれにもおしえてあげないよ。
G1マイスター
マイスターのシートに座ると、私の心臓はずっと鼓動を打ち続けて鳴り響く。もしかしたら、マイスターに聞こえているのではないかと、怖くなることがある。私の緊張がマイスターに気づかれていなければいいけど。
「さっきからずっと黙っているけど、どうかしたかい?」
「え? う、ううん、何もないよ」
優しくマイスターが聞くと、一瞬心臓が止まってまた早く打ち続ける。この気持ちはマイスターにも、誰にも教えるつもりはない。畳む
G1マイスター
マイスターのシートに座ると、私の心臓はずっと鼓動を打ち続けて鳴り響く。もしかしたら、マイスターに聞こえているのではないかと、怖くなることがある。私の緊張がマイスターに気づかれていなければいいけど。
「さっきからずっと黙っているけど、どうかしたかい?」
「え? う、ううん、何もないよ」
優しくマイスターが聞くと、一瞬心臓が止まってまた早く打ち続ける。この気持ちはマイスターにも、誰にも教えるつもりはない。畳む
2023年11月5日(日) 13:20:21
微笑む/僕の半分
覚醒ミラージュ
オレの身体は機械だが、オレの半分はあんたによって作られている、と最近思う。
気づいていないかもしれないが、オレの冗談や軽口にカラカラと笑う。するとあんたはその後、余韻を残すように微笑むんだ。その表情を見ると、オレの視界はチカチカとわずかに眩しくなって、身体が支配されるように僅かに痺れる。
そして、それは悪くないと思っている。畳む
覚醒ミラージュ
オレの身体は機械だが、オレの半分はあんたによって作られている、と最近思う。
気づいていないかもしれないが、オレの冗談や軽口にカラカラと笑う。するとあんたはその後、余韻を残すように微笑むんだ。その表情を見ると、オレの視界はチカチカとわずかに眩しくなって、身体が支配されるように僅かに痺れる。
そして、それは悪くないと思っている。畳む
2023年11月5日(日) 13:16:19