口実
rotマイキー
「できた!」
背後にずっといたマイキーが声を上げた。ずっと私の髪をいじっているなと思っていたけど、好きなようにさせていた。本から顔を上げて振り返る。
「ほら、可愛くなったよ!」
手渡された手鏡をみると、驚いた。自分の髪は丁寧に編み込まれていた。
「すごい、器用だねマイキー」
マイキーにこんなことができるなんて思わなくて、素直に驚いた。褒めるとマイキーが嬉しそうに笑う。
「せっかく可愛くしてもらったのに、出かける予定もないからもったいないね」
「じゃあデートしよ」
マイキーは目を細めて誘う。今から? そう聞く前にすでにマイキーは手を差し伸べていた。その手を取らないわけにもいかず、マイキーの手に自分の手を乗せれば優しく握り締められた。畳む
SS置き場 Xに投下してる習作SS置き場です
2023年11月5日(日) 13:36:36
世界の終わる日に 泣きながら 恋をした
rotレオナルド
これで終わりなんだ。頭のなかでぼんやりそう思った。ニューヨークの懐かしい街並みを思い出すと、涙は止まらない。すると優しくレオの手が頭に乗った。
「泣くなよ、俺がついてるだろ」
この街はもう終わる。クランゲに敗れ、ここで二人とも周囲の瓦礫に埋もれながら朽ち果てるのだ。レオを見上げると、笑っていた。その表情を見ていると、色んな感情が込み上げて涙が止まらない。すると、レオはクツクツと喉で笑った。
「最期まで、一緒にいてやるから。安心しろ」
まるで、子供をあやすような声音に私は胸を撫で下ろし、彼の胸に体を身を任せた。髪を撫でる手つきが心地よい。
薄れていく意識の中で、ああ、好きだな。と呟いた。声になっていただろうか。レオに届いただろうか。畳む
rotレオナルド
これで終わりなんだ。頭のなかでぼんやりそう思った。ニューヨークの懐かしい街並みを思い出すと、涙は止まらない。すると優しくレオの手が頭に乗った。
「泣くなよ、俺がついてるだろ」
この街はもう終わる。クランゲに敗れ、ここで二人とも周囲の瓦礫に埋もれながら朽ち果てるのだ。レオを見上げると、笑っていた。その表情を見ていると、色んな感情が込み上げて涙が止まらない。すると、レオはクツクツと喉で笑った。
「最期まで、一緒にいてやるから。安心しろ」
まるで、子供をあやすような声音に私は胸を撫で下ろし、彼の胸に体を身を任せた。髪を撫でる手つきが心地よい。
薄れていく意識の中で、ああ、好きだな。と呟いた。声になっていただろうか。レオに届いただろうか。畳む
2023年11月5日(日) 13:35:51